突然ですが「3R」というものを耳にしたことはありますでしょうか。
3Rは、
●Reduce(リデュース)
●Reuse(リユース)●Recycle(リサイクル)
の3つの頭文字をとって「3R」と呼ばれています。
地球温暖化が問題視されている昨今、地球温暖化の原因となるco2はゴミ処理する際に発生しており、3Rを行ってゴミの排出を減らすことは地球温暖化の抑止にも繋がる非常に重要な取り組みです。
そんな地球環境を考えて行く上で重要な3Rですが、この3Rには優先順位があるのをご存じでしょうか。
まず第一優先すべきはリデュースです。リデュースには、「減らす」という意味があります。製品をつくる時に使用する資源の量を減らしたり、廃棄物の発生を減らしたりすることなどです。また、製品の耐久性を上げるというのもリデュースの取り組みのひとつになります。
ゴミ処理の際にco2が発生してしまうので、まずは「ゴミを出さない」ということが第一優先となります。
次がリユースです。リユースには「また使う」という意味があり、使用済みの製品や部品をゴミとせずに、繰り返し使うことを言います。
例えば「古着屋」「古本屋」「中古家電ショップ」などです。使わなくなったものをゴミとせずに、ショップなどを介して別の方の元へ届けるのがリユースです。
家庭でも洋服や古紙を再利用するなどはリユースにあたります。
最後にリサイクルです。リサイクルには「再生利用する」という意味があり、3Rの中でも一番聞き馴染みのある言葉かもしれません。リサイクルは一度ゴミになったものを別のものとして再利用することです。身近なものでいえば、古紙を再利用したトイレットペーパーやペットボトルをリサイクルして作られた洋服などになります。
リデュース、リユースを行った上で、それでもゴミとして出てしまったものはリサイクルして環境保全に繋げていきましょう。
今回は、こちらの3Rの中でも特に主要な循環産業のひとつとされているにも関わらず、まだ取り組みが十分に進んでいない「リデュース」「リユース」の中でも、私たちでも取り組める「リユース」に焦点をあててお話ししていきたいと思います。
環境省が提供する様々な読本や手引き
リユースに関してより詳しく、そして具体的にどのように取り組んでいけばいいのかという内容がまとめられたものが、環境省より提供されています。
政府から提供されているものとなると難しそうな印象も受けるかもしれませんが、絵や図も盛り込まれ、どなたにでも分かりやすくまとめられているので、リユースについて理解が深まり、また取り組みたくなる内容になっています。
リユース読本
リユース読本とは、リユースをより多くの人が知り、取り組めるように、今まで様々な関係団体等の協力を得ながら実施してきた調査の成果が記されているものです。
リユースとは?という基本的なことから、リユースしたいものがある場合どうすれば良いのか、またリユースすることにより家庭や環境へどのようなメリットがあるか、などが具体的に述べられています。
さらには、どんなものがどれくらいリユースされているのか、どれくらいの人がリユースされているのかなどリユース市場の現状も知ることができ、絵や図も用いながら記されているので、読みやすいです。
リユースを知るにはこれを読めば解決という内容になっています。
(出典:環境省「リユース読本」)
オフィス等から発生する使用済製品リユースのための手引き
オフィス等で使用されている、デスク、椅子、パソコンなどがリユースに出されず、そのまま廃棄物として出されている現状を変えるべく、企業の総務部署や管財関係部署の方に向けてまとめられているものです。
例えば、不要になった什器類を廃棄に出すと搬出などの費用で約74万円のコストがかかるケースでは、同じものをリユースに出した場合、搬出などのコストを差し引いても企業として約6万円程までにコストを抑えることができます。
これは企業にとっても大きなメリットになると言えるでしょう。
また、そんなリユース品を購入することによってもコスト削減に繋げることができます。リユース品の購入方法なども手引きには記されていますので、1度リユース品という選択肢も考慮するいいきっかけになるのではないでしょうか。
(出典:環境省「オフィス等から発生する使用済製品 リユースのための手引き」)
市町村による使用済製品等のリユース取組促進のための手引き
こちらでは市町村へ向けたリユースにはどう取り組んでいけば良いか、今までの具体例を用いながら記されています。
その中でも、325の市町村を対象にとった「市町村におけるリユース品の回収方法」のアンケート結果では、「粗大ゴミからのピックアップ 72.9%」となっていて、まだまだ粗大ゴミからのピックアップが多いことが分かります。
リユースできるものがまだまだゴミとして出されている現状です。
こういった現状を変えていくためにも、市町村側からも手引きにもあるようにチラシを作成するなどして、住民に呼びかけていく方法なども記されています。
(出典:環境省「市町村による使用済製品等のリユース取組促進のための手引き」)
環境省がすすめる「使用済製品等のリユースの促進について」
co2削減など環境への貢献になるリユースは、私たちにでもできる身近なものでもあります。
使えるけれどもうご自身には不要になったものは売れれば収入を得ることができますし、買った側も安く買えて、ゴミは減り、co2の削減に繋がるといういいこと尽くめです。
では一体、不要なものがある場合どんな手段があるのでしょうか。環境省がすすめる事業を元に紹介します。
インターネットやフリマアプリ
スマホ1つで売り・買いができるので気軽にリユースができます。
リユースショップ
ホームページを用意しているショップも増えているので、探してみると意外に家の近くにあるかもしれません。ショップに持っていけば買い取りや引き取りをしてくれます。
市町村の取り組み
市町村がリユース品を買取・販売してくれる例も増えています。お住まいの市町村のホームページをご確認ください。
フリーマーケット
フリーマーケットなどの交換イベントに参加するのもリユースのひとつです。
気軽に取り組めるものばかりかと思いますので、ぜひまだ使えるけど不要になったものは、上記のような事業を利用し、リユースに取り組んでみてください。
まとめ
リユースは、普段あまり聞き馴染みのない言葉だったかとは思いますが、私たちの身近にあり、今からでもすぐ取り組めるのがリユースです。 私たちひとりひとりが環境について考え、行動し、未来の地球を守っていきましょう。