2020TDM推進プロジェクトとは
2020 東京オリンピック・パラリンピック開催まで1年半を切りました。
開催費用の問題、新国立競技場やその他開催施設などの建設や誘致の問題など、心配な報道も多くありましたが、日本での開催ということもあり、出場選手には最高のパフォーマンスを発揮して貰い、多くの人々に感動を届けてもらえるような大会になることを多くの人が望んでいます。
テレビやスポーツバー等で観戦するのも悪くありませんが、会場で観戦したいという人も多くいると思います。そうした方は、早めに「TOKYO 2020 ID」を取得してチケット購入の準備をされると良いかと思います。
気になる方は、以下のホームページをお読みください。
東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会ホームページ
さて、2020東京オリンピック・パラリンピックの開催に関連して「2020TDM推進プロジェクト」というキーワードはご存知でしょうか。
TDMとは、“Transportation Demand Management(交通需要マネジメント)”の略で、自動車利用者の行動パターンを従来から変化させることにより、道路渋滞をはじめとする交通問題を解決する手法。自動車の利用者が協力し合うことにより、交通量の抑制あるいは調整を図ることで、渋滞を緩和させるもの(参照:ウィキペディア)。
2020東京オリンピック・パラリンピック開催に際して、事前に大規模イベントなどでの混在状況を把握して、企業や団体に対して時差通勤やテレワークなどを推進、さらに大会時の混雑予測マップの作成などによって、通勤自動車の効率的利用や公共交通への利用転換などによる道路交通の混雑緩和、鉄道などの公共交通も含めた交通需要調整をするのが、「2020TDM推進プロジェクト」で、東京都オリンピック・パラリンピック準備局が推進しているプロジェクトです。
TDM、2012年7月27日(金)=8月12日(日)の17日間で行われたロンドンオリンピックでも実施され、大きな成果を上げました。
企業や地域住民が,混雑を避けるため通常の移動行動を変更、官公庁や大企業では、従業員に対しオリンピック期間中の在宅ワークを奨励して、約150万人が通勤を自粛しました。
こうした成功事例を背景に、東京都オリンピック・パラリンピック準備局では、現在、「2020TDM推進プロジェクト」への参画を呼び掛けています。
東京都と経団連からの呼びかけ
実はこの「2020TDM推進プロジェクト」が、エンドポイントの情報漏えい対策に密接につながりがあります。
ニュース等で見た方もいると思いますが、先日(2019年2月18日)に東京都と経団連が、経団連に加盟する企業約380社を集めて以下の様な協力を呼びかけました。
・期間中の混雑の予測などを示し、車の使用自粛や配送ルート変更などの協力
・時差通勤や職場外で働くテレワークについても各企業での検討
(出典元:https://www.yomiuri.co.jp/olympic/2020/20190219-OYT1T50038/)
2012年開催のロンドンオリンピックで、TDMにより交通の混乱もなくスムーズな運営に繋がったと事例があるため、2020東京オリンピック・パラリンピックにおいても”2020TDM推進プロジェクト”が、今後も進められることになるでしょう。
東京オリンピック・パラリンピックとエンドポイントの情報セキュリティ
では、企業に求められる協力内容と課題を少し考えてみましょう。
企業への協力の一つとしては、”テレワーク”の実施により会場近くのオフィスに出勤しない、もしくは、通勤路を利用しないということです。
在宅勤務やサテライトオフィスの利用など様々な対応があると思いますが、ほとんどのケースは”パソコンを持ち出す”ということになります。
パソコンがあれば出社しなくても仕事ができる人も多いかと思いますが、パソコンの紛失や盗難による情報漏えい等のリスクも発生します。
TDMの推進にあたっては、そうした場合のリスク管理”エンドポイントの情報漏えい対策”も同時に考える必要がでてきます。
対策が不十分で、「2020東京オリンピック・パラリンピックの年 = 情報漏えいを起こした年」となっては元も子もありません。
働き方改革の推進もありますが、2020年東京オリンピック・パラリンピックに際しても、”テレワーク”の取り組みは進めていかなければいけない課題となっていくでしょう。
まとめ
「2020TDM推進プロジェクト」の観点からも情報セキュリティは重要な役割を担ってきます。
テレワークの推進とともに、リスクも高まっていく中で、セキュリティ対策だけではなく、利用する人の意識改革も重要になってきます。
2020年東京オリンピック・パラリンピックや「2020TDM推進プロジェクト」を機に、自社の情報セキュリティを見直すいい機会かもしれません。