発表日時2021/1/15
東京商工リサーチは、2020年に上場企業とその子会社における個人情報の漏えい・紛失事故を公表した。社数は88社であり、事故件数は103件、漏えいした個人情報は2,515万47人分であり、また、不正アクセスなどサイバー攻撃による事故は、45社・事故件数が51件発生した。
2020年の事故103件のうち、最も多かったのは「ウイルス感染・不正アクセス」の51件で、「誤表示・誤送信」が32件「紛失・誤廃棄」が14件と続いた。また、「ウイルス感染・不正アクセス」は、2020年は事故件数・社数とも最多であり、漏えい・紛失した件数は2,372万7,268件に及び、2020年全体の94.3%を占め、誤送信や紛失等と比べて、大きく、また被害も深刻さを増していると考えられる。
また、個人情報漏えい・紛失事故の件数上位3位は、ソフトバンクグループのpaypayへの不正アクセスで、次は楽天グループへの不正アクセス、次にみずほフィナンシャルグループの顧客情報の紛失および誤廃棄であった。
東京商工リサーチは、新型コロナで広がった様々な働き方の変化により、企業はより柔軟なネットワークシステムなどのIT投資が必要となっている。同時にこれまで以上にセキュリティ対策や情報管理の体制づくりが、あらゆる組織で対策すべき重要課題として浮上していると発表している。