世界中でマルウェアの「WannaCrypt」感染による被害が報告されていることをうけ、JPCERTコーディネーションセンターは注意を呼び掛けている。同センターの確認によると、感染すると端末内のファイルが暗号化され、日本語で金銭を要求するメッセージが表示されるという。
今回確認されたWannaCryptはネットワーク内で感染を拡大させるために、マイクロソフトの脆弱性CVE-2017-0145を悪用していることが確認された。これを受け、マイクロソフトは緊急のセキュリティ更新プログラムを公開した。また、今回確認されている被害の多くは既にサポートが終了しているWindows XPやWindows 8、Windows Server 2003であることから、同社はこれらの脆弱性にも対応したセキュリティ更新プログラムを公開している。
現在、WannaCryptの感染経路は確認されていないが、通常はメールやサイト閲覧による方法がしられているため、感染による被害を防ぐためにも、受信したメールに添付されたファイルを開く際には十分注意し、日ごろからウィルス対策ソフトを最新の状態かにし、OSやインストールしたソフトウェアも最新の状態にアップデートするとともに、ランサムウェア感染によるファイルが暗号化された場合に備え、バックアップを定期的にとるよう推奨している。