カスペルスキーは金銭窃取を目的としてAndroidユーザーを狙った新種のマルウエアを確認した。この新種マルウェアはAsacubで、2015年6月発見当初のAsacubはAndroidデバイス内の連絡先やブラウザ閲覧履歴、インストールアプリ情報やSMS送信、画面ブロックなど情報盗取型のトロイの木馬であったが、その後進化したAsacubが複数確認され、金銭摂取目的のツールに変化していった。新バージョンのAsacubは、着信の転送やUSSDリクエスト送信などが新機能として追加され、非常に強力な金融詐欺ツールとなっていた。2015年末まで複数種類のAsacubが確認されていたものの活動は確認されていなかったが、その後Asacubに感染させようとする試みが6,500回以上検知された。
同社の解析の結果、Asacubの指令サーバーが、Windowsベースのスパイウェア『CoreBot』と同じドメインであることが判明。2016年はモバイルバンキング型マルウェアがより進化し普及すると推測されており、ユーザは慎重に行動する必要があると呼びかけている。