ジャパンネット銀行にて、同行の口座をもつ顧客3,939名や法人425社を対象に行ったインターネットバンキングのセキュリティに関する意識調査の調査結果を公開した。
インターネットバンキングの不正送金被害は2014年上半期だけで18億5,200万円にのぼり、2013年1円の被害額の14億600万円を超えている。これを踏まえ、同行でもインターネットバンキングのセキュリティに関する意識や実態把握のために調査を行った。その結果、インターネットバンキングに関わる被害や危険にあったという回答が個人では2012年の19.4%から2014年には42.2%と2倍以上に増加していることが明らかになった。また、2014年の法人では36.5%が被害を経験している。被害・経験の内訳としては、フィッシングメール受信が個人で25.5%、法人で40.9%といづれも最も多く、次いで、個人では個人情報や口座情報の流出が15.8%、スパイウェアへの感染が15.4%、法人ではスパイウェアへの感染が5.6%、個人情報や口座情報の流出は1.2%であった。インターネットバンキングによる被害の増加に対する認識調査では、個人では90.6%がインターネットバンキングによる被害拡大を認知している。一方法人では17.4%が増加傾向にあることを知らないと回答し、個人よりも多い割合となった。
インターネットバンキングのセキュリティに対する不安の調査では、感じる・どちらかといえば感じる、と回答した人が個人で63.9%、法人で67.6%となった。また、インターネットバンキング利用の際の銀行選びの基準では個人・法人共にセキュリティが最も多く、個人では73.5%、法人では72.5%となった。次いで、手数料で個人が60.4%、法人66.1%、決済利便性が個人で51.1%、法人63.5%となった。
インターネットバンキングの利用端末に関する質問では、93.2%がパソコンと回答し、50.3%がスマートフォンと回答した。また、スマートフォンへのアプリインストールへの不安感は2012年では88.8%であったのに対し、2014年では70.1%と2年前よりも減少した。
今回の調査で2012年と比較してネットバンキング犯罪増加への認識が高まっていることが明らかになった。銀行では対策強化をしている一方で犯罪方法も高度化しており、インターネットバンキング選びにはセキュリティを重要視している一方で、手軽なスマートフォンでのネットバンキング利用も増加していることが明らかとなった。