ワンクリック詐欺は通常アダルトサイト等の動画でユーザに数回クリックさせて不正サイトに登録させるのが一般的で、2011年くらいからはスマートフォンを狙ったワンクリック詐欺も登場している。これらはWebブラウザをクローズできるので、閉じると詐欺の試みは終了するが、最近シマンテックはブラウザが人質にとられる新しい亜種を確認した。
これらのアダルト関連コンテンツはインターネット検索やスパムメール内のリンククリックで遭遇し、動画の画像タップで別のWebサイトにリダイレクトされる。コンテンツがブラウザに表示されると別のページが開き、動画をクリックしただけで登録手続き完了の表示がされ、会員IDや料金などが記載されている。OKを押してウィンドウを閉じると別のポップアップウィンドウが表示されて、指定の番号に電話をかけるように求められ、これを閉じようとすると先程の登録画面が再度表示されるという繰り返しとなりブラウザが乗っ取られた状態になり、ブラウザが使用できなくなる。表示されているカスタマーセンターに電話をすると登録料を支払いを求められる恐れがある。
この自動登録されたサイトはブラウザのキャッシュやデータを消去することでブラウザアプリをリフレッシュできるので、サイトやポップアップウィンドウをブラウザから削除できる。現在はこの新手のワンクリック詐欺は特定のサイトに限られているが、今後この手口が詐欺手口として有効であると広まる可能性もあるため、表示された番号には電話を掛けないよう呼びかけている。