エムオーテックスは2014年10月27日~12月22日にかけて、全国の20代~60代の150名を対象にWebサービスの利用実態とパスワード管理状況の調査を実施し、その結果を公開した。その結果、3人に一人が同じパスワードで複数のWebサービスを利用していることが判明した。
WebメールやSNS、ECサイトへのパスワード設定に関する質問では、一部違うパスワードにしているという回答が45%と最も多い一方、ほとんど同じパスワードにしているという回答が32%、またすべて同じパスワードにしている人が2%と、3人に一人が同じパスワードを使いまわしている実態が明らかになった。
現在利用しているWebメールに関する質問では、Gmailが36.5%、Outlook.comが25.9%、Yahoo!メールが23.5%で、この3つで約9割を占めた。これらのメールアドレスがユーザIDとして利用されることが多く、Webメールで利用しているパスワードと同じパスワードを設定するとWebメールのパスワードも漏えいしやすいため注意が必要となる。
SNSの利用状況の調査では、97%がSNSを利用し、そのうち71%が複数のSNSを利用しており、一番多いのがLINEで30.3%、次いでFacebookが26.7%、Twitterが21.5%であった。またFacebookの公開設定に関する質問では、友達までという人が36%である一方、全員に公開が19%、わからない・気にしたことが無い人が21%もおり、連携機能や自動紐づけなどにより、思わぬ形で個人情報が流出する恐れがあるため、SNSの連携の際には十分セキュリティ機能を理解したうえで設定を行う必要がある。
ECサイトの利用状況の調査では約95%が利用しており、Amazonが41.7%と最も多く、楽天市場が27.0%、ヤフオク!が6.8%となり、半数以上のユーザが複数のECサイトを併用している。ECサイトは会員情報やクレジットカード登録などを行って購入する場合が多く、パスワードの漏えいにより個人情報やクレジットカード情報が盗まれ、大きな被害を受ける可能性があるため、注意が必要となる。
パスワードの理想は「8文字以上の意味を持たない英数記号の文字列」が理想と言われているが、すべてのサービスに異なるパスワードを設定して覚えるのは不可能であるが、自分のルールを作ってなるべく想像しにくい文字列にすることが重要となる。