クレアルのAL-Mail32に複数の脆弱性が確認された。影響を受けるのはAL-Mail32 Version 1.13cとそれ以前で、3つの脆弱性が存在する。一つ目は
バッファオーバーフローの脆弱性で、uuencode形式の添付ファイル名取得処理の問題により長いファイル名の添付ファイル保存の際にバッファオーバーフローのエラーが発生する。二つ目はディレクトリトラバーサルの脆弱性で、添付ファイル保存時にファイル名の検証を行っていないため、ファイル名を細工された添付ファイルを任意ディレクトリに出力する可能性がある。三つ目はサービス運用妨害(DoS)の脆弱性で、添付ファイル保存時にファイル名の検証を行っていないため、CON、AUX、NULなどの予約ファイル名が使用された添付ファイル(拡張子の有無は無関係)を保存する際に AL-Mailが異常終了する可能性がある。これらの脆弱性が悪用されると、任意のコード実行によるコンピュータの制御や任意のディレクトリへの添付ファイル出力による重要なファイルの上書き、AL-Mail32の異常終了などの恐れがある。解決策として、Version1.13d以降へのアップデートによりこの脆弱性は解消される。また、回避策として添付ファイルの保存操作を行わないことでこの脆弱性を軽減できる。