Webブラウザで訪問したページに広告が挿入される「ad injectors」に対する苦情が2015年に入ってから10万件以上確認されている。これはネットワークエラーやパフォーマンス問題など他のどの問題よりも多い苦情となっている。アドインジェクターは他のプログラムに密かにバンドルされて気づかないうちにダウンロードされ、削除が難しい。このアドインジェクタ―は迷惑なだけでなく、最近問題となったSuperfishのようにセキュリティリスクを伴う恐れもある。またアドインジェクターはユーザだけでなく広告主や出版社などにとっても問題で、知らない間に挿入に利用され、スパムやマルウェアが広告に挿入されている可能性もある。
同社はカリフォルニア大学と共同でChromeやFirefox、Internet Explorerや他のオペレーティングシステム1億ページのアドインジェクタ―の調査を行った。その結果、オペレーティングシステムのMacとWindows、WebブラウザのChrome、Firefox、IEの全てからアドインジェクタ―が検出され、Googleサイトの訪問者の5%以上に少なくとも1つ以上のインジェクターがインストールされていたことが判明した。広告挿入のChrome拡張機能の34%が完全なマルウェアと分類された。192の拡張機能で1400万ユーザが影響を受けており、同社はこれらを無効化し、更新版拡張機能のスキャンを行う技術を使用している。同社は今後も定期的に製品ポリシーの改良に努めるとしている。