マイクロソフトは4月の月例セキュリティ情報を公開した。今回は11件のセキュリティ情報を公開し、26件の脆弱性に対応した。
今回公開された11件のセキュリティ情報のうち深刻度「緊急」は4件で、1件目のMS15-032では10件のメモリ破損やASLRのバイパスの脆弱性を修正した。この脆弱性が悪用されると、IEで細工されたページにアクセスするとリモートでコードが実行され、ユーザと同じ権限が取得される恐れがある。
MS15-033ではクロスサイトスクリプティング、メモリ破損、コンポ―ネットの解放後使用など5件の脆弱性に対応した。このうちCVE-2015-1641のメモリ破損の脆弱性はすでに脆弱性が公開され、ゼロデイ攻撃が確認されている。
MS15-034ではWindowsに含まれるHTTP.sysの脆弱性を解消する。この脆弱性により、攻撃者が細工したHTTP要求を送信すると遠隔からコード実行が可能であった。
MS15-035は細工された拡張メタファイル画像ファイルを含む作業ディレクトリ参照でリモートでコードが実行されるMicrosoft Graphicsコンポーネントの脆弱性を解消する。
その他、深刻度「重要」が7件で、特権昇格されるMicrosoft SharePoint Server の脆弱性、Windows タスク スケジューラの脆弱性、Microsoft Windows の脆弱性、セキュリティ機能のバイパスが起こるXML コア サービスの脆弱性、情報漏えいが起こるActive Directory フェデレーション サービスの脆弱性、.NET Framework の脆弱性、サービス運用妨害が発生するWindows Hyper-V の脆弱性が修正される。