近年スマートフォン内の情報を不正アプリによって窃取される事例が多発していることを受け、総務省はスマートフォンのアプリのプライバシーポリシーに係る実態調査と、そのアプリが利用者情報をプライバシーポリシーどおりに取り扱っているかの実証実験の調査結果「スマートフォン プライバシーアウトルックII」を公開した。
プライバシーポリシーの実態調査の結果、プライバシーポリシーの掲載率は上昇しているが、記載内容が不十分なものが多く、Androidの上位100位のアプリのうちプライバシーポリシーの掲載されたものは1013年度の60%から26%上昇し86%に達したが、個々のアプリ専用のプライバシーポリシーが掲載されているのは2013年の11%からわずか8%上昇の19%に留まっている。しかし、Abdroidアプリでは、米国や英国と比べると個々のスマホアプリ専用のプライバシーポリシーが掲載されているものが多く、米国が7.0%、英国が4.0%なのに対し、日本は15.0%となっている。
アプリがプライバシーポリシー通りにユーザの情報取り扱いを行っているかをNTTコミュニケーションズが64のアプリの実証実験を行った結果、11件が利用者情報を外部に送信し、そのうち2件はプライバシーポリシーに情報送信の記載がされていたが、残り9件はプライバシーポリシーに記載のない位置情報など利用者情報が外部に送信されていた。