国民生活センター、アダルトサイト関連相談が過去最多10万件超で注意喚起

  • 元記事:アダルトサイトの相談が年間で10万件を突破!
  • HP:国民生活センター
  • 発表日時 2015/4/23

    全国の消費生活センターへの相談件数第一位はアダルトサイトに関する相談となっているが、2014年度にはこの相談件数が過去最多の10万件を超えたとして国民生活センターが注意を呼びかけている。相談では、有料の認識がないままサイトを見ていたところ請求画面が表示されたり、業者に問い合わせたところ支払を強いられた被害が多い。同センターはトラブル拡大防止のため、消費者に対し最新の相談事例を紹介している。
    アダルトサイトに関する相談は毎年多いが、2014年度は10万件を超える10万6,279件と過去最高となった。契約者の性別割合では男性が67.9%、女性が32.1%で2009年の26.8%から5.3%増となっている。また、スマートフォンでの登録者数47,109件中38.5%が女性となっている。年齢別では2009年の60歳以の登録割合が7.6%なのに対し2014年度は21.3%と60歳以上の登録者数が3倍近くに増加している。既にお金を支払ってしまったという相談件数も増加し、2014年度の相談件数は3,802件、支払平均金額は約27万と2013年の約16万円から大幅に増加した。
    相談事例としては、有料アダルトサイトの利用料が支払われていない旨のメールが届いてサイト業者に連絡して支払を強いられたり、歌手の動画を見ようと動画サイトにアクセスしたところ年齢確認画面が表示され、確認ボタンを押したところアダルトサイトに会員登録がされ、業者に取消依頼の連絡を行ったところ支払の義務があると言われたが、支払先は教えられないまま電話を切ったという相談、アダルトサイトで再生ボタンを押したらカメラのシャッター音がして有料登録され、料金請求の画面が表示された旨の相談などが紹介されている。
    これらの事例を踏まえ、同センターは消費者への3つのアドバイスを行っている。一つ目は、アダルトサイトは検索に無料と入れても無料サイトであるとは限らず、また別の広告などからアダルトサイトに誘導される事もあるため、アダルトサイトには不用意にアクセスしない。二つ目は、請求画面表示の際にIPアドレスやスマートフォンの個体識別番号が表示されても、業者が消費者の個人情報を特定しているわけではなく、またシャッター音が鳴ってもサイトの閲覧だけでスマートフォンのカメラを制御したり写真を送信することはできない。業者に連絡してしまうと業者から請求を強いられるだけでなく、個人情報も業者に教えることにもなるため、業者に連絡をしないようにする。三つ目は一度お金を払ってしまうと取り戻すことは困難なため、身に覚えのない請求や納得のいかない内容の請求の場合にはすぐに支払わずに独立行政法人情報処理推進機構のHPで情報収集したり、最寄りの消費生活センター等に相談するよう呼びかけている。