身代金要求型不正プログラムのCryptoランサムウェアが活発化しており、トレンドマイクロが注意を呼びかけている。2013年10月にCryptoLockerが確認されて以降、様々な Cryptoランサムウェアが登場し、2014年には22種、2015年5月末時点で15種のファミリが確認されている。
同社が確認したCryptoランサムウェアの検出台数では北米が30.1%、ヨーロッパ及び中東・アフリカが30.02%、アジア太平洋地域及び日本が28.97%となっている。
ネットバンキングの個人情報を狙った不正プログラムは偽画面を表示させるWebInjectや不正送金を自動的に行う自動送金システムなどの高度な手法で利用者が気づかないよう活動するが、Cryptoランサムウェアはスパムメールやエクスプロイトキット経由でPCに感染させてファイルを暗号化させて金銭を要求する、被害がわかり易い脅威となっている。また、Cryptoランサムウェアで利用されている公開鍵暗号はRSA暗号やAES方式、ECDHなど非常に強固な暗号アルゴリズムになっている。
依然として活発に活動しているCryptoランサムウェアに感染しないためにも定期的なバックアップやソフトウェアの更新の他、よく利用するサイトはWebサイトのブックマークに入れて入力ミスを防ぐようにし、メールの添付ファイル開封の際には最新の注意を払うよう呼びかけている。