ブルーコートシステムズが最新調査レポート「2015 State of Mobile Malware」を公開した。同社の調査で、モバイル端末の利用はプライベートでもビジネスでも深く浸透し、サイバー犯罪者は個人をターゲットにした攻撃を行っているという見解を示した。
2015年の最多マルウェアはランサムウェアであった。スマートフォンの性能が向上するに伴い、高度な暗号技術を駆使したランサムウェアが登場している。これに並んで多いのがスパイウェアで、スパイウェアがデバイスに埋め込まれると、デバイスの持ち主の行動やオンライン環境での活動がすべて犯人に盗取される。このような悪質な行為は企業のIT環境にも広まり、サイバー犯罪者の新たな活動の場も増えると予想している。
今回のレポートで明らかになったモバイルへのサイバー攻撃の傾向としてはポルノグラフィーが2014年の16.55%から36%に増加している。モバイルユーザが不正サイトにアクセスしてしまうケースの36%がポルノサイトのリンクからのアクセスであることが分かった。一方でWeb広告は2014年の約20%から5%未満に激減している。
今回の調査の結果から、今後さらなるモバイル端末普及が見込まれる中、同社の見解として、モバイル決済システムは大きく成長し、生体認証や二要素認証などのさらなるセキュリティ機能が使用されるようになるとみている。