ソチの冬季オリンピックの開催に伴い旅行や現地でゲーム観戦する人に、米国土安全保障省のUnited States Computer Emergency Readiness Team (US-CERT) はサイバー攻撃に関するリスクについて注意を呼びかけている。
US-CERTによると、サイバー犯罪者たちが個人情報や金融情報を窃取するためにフィッシング、スパム、ドライブバイダウンロードなどが増加したり、さらにゲーム観戦により通信が監視される恐れがあるとしている。サイバー犯罪者は偽のオリンピック関連サイトやニュースを作成してメールなどで送信し、偽サイトに誘導し、マルウェア感染させて情報を窃取するスパムやフィッシング詐欺を行っているため、オンラインで情報を確認する際にはメール等のURLから確認するのではなく、信頼できるウェブサイトにて情報を閲覧するよう呼びかけている。
また、チケット販売に置いても、偽のチケット販売サイト作成によりクレジットカード情報などが窃取される恐れもある。公式登記オリンピックサイトによると、支払はVISAカードのみ利用可能で、チケットはAuthorized Ticket Resellers (ATR)を通して購入でき、ウェブサイトチェッカーツールを使用してATR提供のチケットかどうかの確認ができるようになっている。ATRと認識できないものは偽サイトでの購入の可能性があるとして注意を呼びかけている。
渡航に当たって、ロシアでは合法的に通信の傍受やブロックなどができる国家システムを持っており、通信情報は閲覧、監視されるためプライバシーの確保は難しい。また、ロシアでは暗号化ライセンスが必要で、パソコンやデバイスの持ち込みは自由であるが、ソフトウェアは出国の際に検査され、機密情報や暗号化されたデータは押収される可能性があるため、重要なデータは持ち込まずに家に保存しておくよう呼びかけている。