帝国データバンク、営業秘密に関する企業の意識調査結果を公表

  • 元記事:営業秘密に関する企業の意識調査
  • HP:帝国データバンク
  • 発表日時 2014/9/11

    帝国データバンクは2014年8月18日~31日にかけて、全国11,023社を対象に行った「営業秘密に関する企業の意識調査」の調査結果を公表した。調査結果によると、過去5年間で約1割の企業が営業秘密漏えいの疑いを経験していることが分かった。
    営業秘密の漏えいに関する認識の調査では、82.3%が重要であると回答した。企業規模別では87.6%が大企業で、小規模企業では74.3%であった。また業界別では金融が89.5と最も認識が強く、次いで88.5%でサービスとなった。
    過去5年間での営業秘密の漏えい事例の有無に関する調査では、75.8%が漏えい事例はなかったと回答する一方で、1.7%が漏えい事例があったと回答、漏洩と疑われる事例があったという回答も7.8%あった。企業別では大企業が1.9%が漏えいを経験、小規模企業では2.1%と大企業を上回った。また、業種別では金融が6.8%、小売りが3.0となった。大企業では社内教育やセキュリティが充実しているものの、情報漏えいは「人」の介在によるものが多く、また社員引き抜きなど転職や独立の際に情報が持ち出されて流出するケースも多くあった。
    自社保有の情報への漏えい防止取組み状況の調査では、取り組んでいるという企業は全体で51.6%に対し、取り組んでいないという回答が35.2%もあることが分かった。また、取り組んでいる大企業は67.3%で、中小企業では47.1%に留まった。また、重要であると認識しながら漏えい防止に取り組んでいない企業が3割近くに達し、何をしたら良いのかわからなったり、取り組む余裕がない現状がわかった。漏えい防止対策の取り組み方法に関しては、情報の管理方針整備が37.5%で最多となり、秘密保持契約の締結が36.6%、データ持ち出し制限の実施が33.7%と3割を超え、以下営業秘密とそれ以外の情報区分が28.2%、データ暗号化やアクセス制限が22.9%となった。