Apple社のクラウドサービスのiCloudからの有名人のプライベート写真の流出に便乗した脅威がTwitter上で確認され、トレンドマイクロは注意を呼びかけている。同社が確認したのは有名人の名前を含んだハッシュタグに投稿されたツイートで、ツイートには有名人の動画を提供するというWebサイトに誘導される短縮URLが記載されていた。しかし、ユーザが動画の再生ボタンをクリックすると、動画変換ソフトをダウンロードするWebページに誘導され、ADW_BRANTALLというアドウェアのファイルがダウンロードされる。流出した動画をエサに不正プログラムをダウンロードさせ、ユーザが動画を再生する前にFacebookのプロフィール上に不正なWebサイトを共有させて自身を拡散し、ユーザのウォール上に不正リンクが張られたスパム投稿が表示され、ADW_BRANTALLがダウンロードされる。もちろん動画を見ることはできず、全体の70％を占める米国のユーザが多く脅威の影響を受けている。
その他にも同社はインターネット上で流出した写真や動画をファイル名にした不審なファイルを複数確認している。これらのファイルは不正プログラムとして検出され、感染したPCのセキュリティを侵害する恐れのあるバックドア活動を実行したり他の不正プログラムを作成してさらなる感染被害を受ける恐れがある。サイバー犯罪者はあらゆるインターネット上のニュースに便乗した攻撃のチャンスを狙っているため、インターネット上のニュースは常に信頼できるWebサイトから入手するよう同社は呼びかけている。
