シマンテック、企業が保有する情報に関する調査結果を発表

シマンテックは2012年2月~3月にかけて世界36カ国、4,506社(うち日本は200社)の企業幹部に
調査を行った報告書「企業が保有する情報に関する調査 (State of Information Survey)」を発表した。

  • 世界全企業が情報に費やす合計コストは1.1兆ドル

企業が保有するデータは日に日に大きくなり、データセンターやPC、スマートホン、バックアップシステムなどあらゆるところに保存されて増えていく。現在平均で、中小企業では563テラバイト、大企業になると100,000テラバイトものデータを保有しており、更に今後1年間に大企業では67%、中小企業では178%の情報量増加が予測される。これらすべての情報管理に中小企業で33万2000ドル、大企業では3800万ドルが費やされている。世界中の全企業が情報に費やすコストを合計すると年間1.1兆ドル、データ量は2.2ゼタバイトと推測される。

  • 日本企業での情報がもたらす価値の割合は30%

企業での情報によってもたらされる価値が日本企業では30%と回答している。もしこれらの情報が復元できない状態で失われた場合どうなるかという質問では、顧客損失が61%、収益減少が51%と高く、企業名に傷がつくが35%、出費の増加が27%となっており、日本では評価など間接的な損失よりも顧客損失や収益減少など直接的損失が企業に大きな影響があることが判明した。

  • 企業の40%が情報損失、50%が情報流出体験

情報損失による企業への影響は大きいにもかかわらず、40%の企業が機密情報を損失し、50%の企業が情報漏洩を体験している。また、ストレージ利用率も低く、ファイアウォールの内側にあるストレージ利用率が30%、外側にあるストレージ利用率は16%となっている。5社中2社は過去1年間に人為的ミスやハードウェア障害、ソフトウェア障害、モバイルデバイスの紛失や盗難で情報を紛失している。今後更に増加していく情報の保護、適切な管理が課題となってくる。